がんと心臓疾患、脳血管疾患で命を落とす人が増えています。医学は着実に進化していますが、やはり予防に勝るものはありません。病気にかかれば辛い思いをしなければならないので、病気にかからないために、規則正しい生活と定期的な健康診断を心がける必要があるでしょう。
医療機関では予防医学の大切さに注目して、定期検診と人間ドックを柱にした生活習慣病予防に力を入れています。そのため、看護師は予防医学に関する知識と、人々のQOLを向上させるための知識が重要視されるようになってきているようです。ちなみに、QOLの向上では、病気の早期発見と治療と併せて、自然治癒力を高めるための免疫力アップが注目されているので、今後は看護師もその指導をする機会が増えてくるでしょう。
ところで、看護師が予防医学に精通するためには、健診の場で働くことをおすすめします。健診は簡易的な検査で受診者の生活習慣病を発見することを目的にしていますが、生活改善の指導をすることもあります。また、カウンセリング時には、身体に影響を及ぼすメンタル面についても、問診時にヒアリングを行うので、健診施設で働くとコミュニケーション能力を磨くこともできるでしょう。予防医学では、身体と心のバランスもポイントとなるため、「疲れているのに熟睡できない」「常にだるさを感じる」などの症状を受診者が口にするような場合は、看護師はその症状に隠れているかもしれない心の病にも注意しなければなりません。